住友化学、PID現象を抑制する太陽光パネル向け新規封止シート用材料を開発
住友化学株式会社は3日、PID現象を抑制する特性と高い透明性を併せ持つ太陽電池封止シート用EVA(エチレン – 酢酸ビニル共重合樹脂)「スミテート」の新規グレードを開発したと発表した。
今回開発された「スミテート」の新規グレードは、独自技術によってPID現象の原因である封止シート中のイオンの移動を抑えることを可能としている。外部評価機関によるPID促進テストでは、同社の現行EVAを使用した場合には発電量の低下率が6%であるのに対し、新規グレードを使用した場合の低下率は2%と、大幅に性能が向上している。また、この技術を高酢酸ビニル濃度のEVAに適用することで、PID現象の抑制と高い透明性を両立でき、発電効率の向上にも寄与するという。
同社は、今後も太陽電池封止シート用材料事業の拡大を目指し、事業を通じて地球環境負荷の低減や次世代クリーンエネルギーの普及などに寄与することで、持続可能な社会の発展に貢献していきたいとしている。
住友化学株式会社 – ニュースリリース
http://www.sumitomo-chem.co.jp/newsreleases/docs/20141003.pdf