太陽光パネルを設置できる屋根は?

屋根の材質を把握しておきましょう

太陽光パネルの設置方法については、各太陽光メーカーが取付架台を幅広く取り揃えており、現在ではほとんどの屋根に対応できるように設計されています。 しかし、一部では太陽光パネルを設置できない屋根材や、一見設置できる様な屋根でも、瓦の形状や材質が特殊であったといった理由で施工できない場合もあります。

材質に関する太陽光メーカーの基準が定められていますので、太陽光パネルの設置には施工業者による入念な下見が必要となります。

設置可能な屋根材

瓦・スレート・金属・折半・陸屋根

屋根に応じた設置工法

太陽光パネル設置は屋根の材質によって様々な工法が存在します。どの工法を選択するかによって使用する部品も変わるため、当然価格にも違いが出てきます。 推奨する工法太陽光メーカーによっても異なりますが、概ね以下のような工法があります。

屋根の種類:瓦

  • アンカー工法
    アンカー工法
    あらゆる形状や材質に対応できる瓦系屋根の一般的な工法です。瓦に穴を開け、ラックを取り付けるためのボルトを通します。 穴部分にはコーキング処理を行い雨漏りを防ぎます。価格帯は中位の工法です。
  • 支持金具工法
    支持金具工法
    瓦と瓦の間に金具を差込み下地に固定する工法で、金具の差込みのために瓦を少し削ることが必要になります。 瓦系屋根では一般的で、価格帯は各種工法の中でも比較的安価で設置できる工法です。
  • アルミ瓦工法(支持瓦工法)
    アルミ瓦工法(支持瓦工法)
    瓦の形状をしたアルミ製の部材を実際の瓦の代わりにはめ込む工法で、瓦系屋根に対応する各種工法の中では最も高額になります。 瓦の加工は必要なく、瓦一枚分をまるまる替える方法なので、工法としては安心感があります。

屋根の種類:スレート

  • ラックレス工法
    ラックレス工法
    ラック不要で屋根とパネルの隙間が少ないため屋根との一体感が出ます。最低限のアルミ部材と施工にかかる手間も短縮化されますので、 コストパフォーマンスに優れた工法です。
  • スレート金具工法
    スレート金具工法
    ラックを使用するため、太陽光電池モジュールの横置き縦置きの切り替えが可能。架台の部材が少なく、 施工の手間もかからないため設置コストを安価に抑えることができます。

屋根の種類:金属屋根

  • 板金金具工法
    板金金具工法
    板金用金具を屋根に取り付ける方法で、金属屋根では最も一般的で安価な工法です。金属屋根には横葺き、縦葺き、ガルバリウム、瓦棒などがあり、 それぞれに応じて取付の仕方は変わります。
  • つかみ式金具工法
    つかみ式金具工法
    金属屋根の条件次第ではつかみ式金具を使用した設置方法もあります。ただし、嵌合部のピッチや屋根勾配などいくつかの制約があり、強度計算も必要となってきます。

屋根の種類:陸屋根

  • 陸屋根工法
    陸屋根工法
    基礎工事や防水工事など付帯工事を必要とする場合は費用負担が増え、工期も一般的な屋根に比べて長いため、最も施工費用が高い工法となります。

屋根の形状はどのタイプ?

見積りを依頼する場合や太陽光に関する相談などで屋根形状を聞かれることがあります。屋根の形状による太陽光発電設置の可否はあまり関係ありませんが、 自宅の屋根寸法などあらかじめ把握していれば、概ねのパネル枚数などが予測しやすくなります。
また、太陽光発電に不向きな条件は以下のような建物が考えられます。

  • 長時間影がかかっている
  • 築年数がかなり経過している
  • 近くに高層マンションがある、または建設予定
  • 屋根の方角が北面または方角が悪い

屋根の形状

様々な屋根形状