マンションやアパートに太陽光発電システムを導入する場合、発電した電力をどこに供給するかがポイントになります。
最も多く採用されているのがマンション共用部に供給する方式です。
太陽光発電システムで発電した電力をエントランスや廊下、照明などに使用することで、マンションの管理費を抑えられるというメリットを得られます。
適用される買取制度
マンションやアパートでも、設備容量が10kW未満の場合は住宅用太陽光発電に分類され、余剰買取方式が適用されます。
ただし、設備容量が10kW以上になる場合は産業用太陽光発電として分類され、全量買取方式が適用されます。
余剰買取の場合
- 共用部に連系する
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廊下の照明やエレベーターに発電した電力を供給する連携方法。マンション全体の管理費を下げるというメリットを得られます。廊下や門灯などの共同電力は昼間は使わないケースが場合が多く、発電した電力のほとんどを売電に回せる可能性があります。
他の連携方法と比べると住民にかかる負担が少ないため、現在最も多く採用されている連系方法です。
- オーナー宅に連系する
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発電した電力をオーナー宅に供給し、余った電力を売電する連系方法。大きい太陽光発電システムを設置することができるため、売電による収入が見込めます。
ただし、入居者が直接メリットを感じられないことと、エコ物件としてのアピール力に乏しいことが欠点としてあげられます。
- 各戸に連系する
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各部屋に独立して発電した電力を供給する連系方法。入居者に対して非常に強いアピールとなります。売電による収益性はそれほど期待出来ませんが、
地域へのアピールや他の賃貸物件と明確に差別化ができるため、入居者獲得の効果が期待できます。
ただし、入居者の同意を得ないといけないことや工事が煩雑となることから、既築マンションで各戸連系を行うことは現状は厳しいでしょう。 建設の段階で太陽光発電システムがパッケージングされている新築マンションなどではこの連系方法が多く採用されています。
- マンションでも小規模なら住宅用(余剰買取)扱い
- 管理費を抑えられる為、マンション経営に有効
- 入居者を対象にしたマンションの太陽光発電はまだ少ない