楽天、伊藤忠系に出資 株式33.4％取得し太陽光発電で連携
楽天は、伊藤忠商事の子会社で太陽光発電システムの販売・施工を手掛ける日本エコシステム（東京・港）に出資する。発行済み株式の33.4％を取得する。伊藤忠と楽天はインターネットでの販売などを強化し太陽光発電システム事業を伸ばす。日エコの売上高を数年内に現状の３～４倍の年400億～500億円に引き上げる。
楽天は伊藤忠から日エコの株式を取得し、取得総額は十数億円とみられる。伊藤忠の日エコへの出資比率は現状の82.65％から49.25％に下がる。楽天は２月半ばごろまでに日エコへの出資を完了し、役員を最大２人派遣する計画だ。
日エコが現在ショッピングモールや実店舗などで集客している顧客を、楽天の仮想商店街「楽天市場」に誘導し販売を促進する。日エコは主に家庭向け太陽光発電システム事業を展開。2012年３月期の売上高は約120億円だった。
楽天は12年７月に「楽天市場」を通じ太陽光発電パネルの販売に参入。太陽光発電システムの取り付け作業を日エコが担っていた。伊藤忠と楽天は今後も共同事業の分野を拡充する方針だ。
太陽光発電の国内市場は拡大している。太陽光発電協会（ＪＰＥＡ、東京・港）によると、12年７～９月期の住宅用太陽電池モジュールの国内出荷量は前年同期比39.9％増の44万6360キロワットだった。13年度は買い取り価格の引き下げが検討されている。
（記事：日本経済新聞）
