リードエグジビションジャパン、スマートエネルギーWeek 2015を開催
リードエグジビションジャパン株式会社は2015年2月25日から2015年2月27日の3日間、東京ビッグサイトにおいてスマートエネルギーに関する見本市「スマートエネルギーWeek 2015」を開催した。
今回は太陽電池展や二次電池展を始め9つの展示会から構成されており、約1,580社が出展した。新しく「電力自由化EXPO」が開かれるなど、電力小売り自由化を控えて動きが活発化しているスマートグリッド分野などに大きな注目が集まっていた。
PV EXPO/PV SYSTEM EXPOでは、新しい太陽電池の展示よりも、保守メンテナンス用のシステムや器具・工具の展示や、ハイブリッド化されたパワーコンディショナなどの展示が目立った。買い取り単価の大幅な引き下げや省令改正などによってシステムの高効率化や長期安定稼働の実現への関心が高まっており、各社はそのニーズに対応する製品の開発に注力している。今後もこの傾向は強まっていくと予測される。
出展されていた保守メンテナンス関連の製品は、大きく「遠隔で監視する製品」「実地で点検する製品」「実作業を行う製品」の3つにカテゴライズできるだろう。
「遠隔で監視する製品」には、専用のセンサや機器を接続箱等に設置し、計測したストリングごとの発電状況をインターネット回線でサーバーに送信することで、パソコンやタブレットといった端末から確認できるシステムや仕組みが該当する。ストリング単位での異常を検知した際に必要となるのが「実地で点検する製品」だ。今回の展示会では、特にこのカテゴリの製品が多く見受けられたと感じる。具体的には、モジュール間配線の断線やコネクタ接続不良箇所の特定を行うチェッカーや、ストリングとストリングを比較する製品、サーモグラフィによるホットスポット判定を行うパッケージ製品など、様々な製品が展示されていた。「実作業を行う製品」には太陽光パネル自動洗浄用ロボットなどがあり、今後の発展が期待される分野であると感じられた。
スマートエネルギーWeek2014では全体的に事業者向け(産業用途)の展示比率が高かったが、今年度はHEMSや蓄電システムを後押しする流れ(補助金事業の実施や対応製品の発表等)や、省令改正後の出力制御の影響などもあり個人向け(住宅用途)の展示も多く見受けられた。システム単価の引き下げがあまり期待できない一方で買い取り単価は毎年安くなっていく今後においては、売電による早期の初期コスト回収よりも、コンスタントに発電し効率よくエネルギーを利用していくことで長期的な視点でのプラスを目指すことに主軸が移っていくのではないかということが今回の展示会内容から受けた印象だ。
リードエグじビジョンジャパン株式会社 – http://www.reedexpo.co.jp/