東京電力、「次世代双方向通信出力制御緊急実証事業」における実証試験を開始
東京電力株式会社は、経済産業省の補助事業「次世代双方向通信出力制御緊急実証事業」の採択を受け、多数の太陽光発電設備の発電出力の把握ときめ細やかな出力制御を行うシステムの構築を目的とする実証事業を、18の大学・企業等と協力して進めておりますが、2015年12月16日、出力制御実証試験を開始したことを発表しました。
具体的には、早稲田大学EMS新宿実証センターに設置した出力制御指令発信サーバーと、同社サービスエリア内の太陽光発電設備等(8地点)を双方向通信で結び、リアルタイムで発電状況等を把握しながら、よりきめ細やかな出力制御を行います。これにより、出力制御量をできるだけ少なくすることを目指し、中長期的観点に立った出力制御システムの構築を進めていく方針です。
また、信号プロトコルには、デマンドレスポンスの国内標準として推奨されているOpen ADR 2.0bを採用し、太陽光発電の出力制御だけでなく、分散型エネルギー全般のコントロールを共通のフォーマットで行う環境の構築を目指されています。
さらに、早稲田大学EMS新宿実証センターのスマートハウス環境や当社技術開発センターの設備を活用して、HEMSとの連係による余剰電力の有効活用について実証試験を行います。この試験では、出力制御指令が出された際に、HEMSと連係することで、家庭内のエネルギー機器の利用時間のシフトや蓄電を行い、太陽光発電の発電エネルギーを抑制することなく有効活用することを目指されています。
同社では、この実証等を通じて、電力の安定供給を前提とした太陽光などの再生可能エネルギーの導入拡大に貢献するとともに、HEMS、蓄電池等を活用したエネルギーマネジメントの普及にも積極的に取り組んでいくとの事です。
(ニュースリリース)
東京電力株式会社
http://www.tepco.co.jp/cc/press/2015/1264399_6818.html