屋根に太陽光パネル 南紀田辺地方卸売市場
和歌山県田辺市稲成町の南紀田辺流通センター(楠雄次社長)は、「南紀田辺地方卸売市場」の屋根上に太陽光パネルを設置し、3月末から売電事業を始める。県内の青果市場では初めてとみられる。
同卸売市場には、田辺中央青果と南紀州青果の2社が入っている。市場屋根の広さは5千平方メートル。その上に、縦約100センチ、横約160センチの太陽光パネルを1680枚設置する。年間予想発電量は約43万4800キロワット時。140世帯分を賄えるという。
事業費は約1億5千万円。再生可能エネルギーの固定価格買取制度にのっとり、関西電力にすべて売電する。19日から設置工事が始まっており、3月25日には完成予定。
市場の屋根は西南西向きで日当たりが良く、屋根の角度が10度と、太陽光パネルを設置するのに適した角度のため、そのままパネルを設置することができるという。
また、屋根にパネルを設置することで直射日光の遮断効果があり、建物内の温度上昇を抑えたり、市場にある青果物が傷むのを緩和したりする効果も期待できるという。
楠社長は「広い屋根を活用し、CO2を排出しない太陽光発電で地球環境に貢献できる。企業のイメージアップになるし、従業員の節電意識向上にもつながると思う」と話している。
(記事:紀伊民報)