世田谷区、神奈川県内の所有地を有効活用 9月から130世帯分
世田谷区は1日、神奈川県三浦市にある所有地(約1ヘクタール)で、9月から大規模な太陽光発電を始めると発表した。一般家庭が年間に消費する電力約130世帯分を発電予定で、電気は新電力会社などに売り、2年度目から年数百万円の黒字を目指す。
発電電力量は年間44万キロワット時。4月から発電装置を設置する事業者を公募し、区が設備を借りて9月から発電し、電気を売る。公募事業者の提案内容次第だが、年間1700万円ほどの売電収入を見込み、うち約8割を賃借料として事業者に支払い、残りが区の収入として環境政策に活用される仕組み。
区環境総合対策室の担当者は「初年度は収支が差し引きゼロになるとみられるが、2年度目から黒字になるのは間違いない」と自信を見せている。
土地は子どもの療養施設「三浦健康学園」の跡地で、急峻(きゅうしゅん)な地形や建築規制で開発がしづらく、なかなか買い手がつかなかった。世田谷区は再生可能エネルギーの普及を進めており、土地の有効活用も兼ねて発電に取り組むことにした。
併せて13年度から、約50カ所ある区営住宅の屋根を太陽光発電の事業者に貸し出す事業も始める。
(記事:毎日新聞)