石巻・牡鹿のメガソーラー来春稼働 現地で起工式
宮城県石巻市泊浜地区に、東光電気工事(東京)や地元企業などでつくる特別目的会社(SPC)「サン・エナジー石巻」が建設する大規模太陽光発電所(メガソーラー)の起工式が14日、現地であった。施設整備は近く本格着工し、来年4月に稼働する見通し。
牡鹿半島の北東部に位置する泊浜地区で休耕田20ヘクタールを20年間借り上げ、太陽光パネル4万6000枚を設置する。出力は1万キロワットで、年間発電量は一般家庭3000世帯分に相当する1172万キロワット時を見込んでいる。
既に木の伐採や造成に着手し、施設は来年3月に完成する予定。事業費は35億円。稼働後は定期点検やパトロールなどの業務で、地元から8人程度を雇用する。
再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づき、発電した全電力は東北電力に売却する。東日本大震災復興特区法で石巻市が認定された「愛ランド特区」の対象となり、税制面の優遇措置を受ける。
起工式には関係者50人が出席し、工事の安全を祈った。地権者の一人でサン・エナジー石巻の松川二男社長は「ようやくここまでたどり着けた。地元復興の一つになればいい」と話した。
東北では、国内最大規模の10万キロワットの施設が建設される南相馬市をはじめ、岩沼、東松島両市など各地でメガソーラーの整備計画が進んでいる。
(記事:河北新報)