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太陽光発電 駆け込み需要発生 メーカーはフル操業

 太陽光で発電した電気の買い取り価格が、現行の1キロワット時42円から13年度には37〜38円に下がる見通しとなり、現行価格のうちに国の認定を受けようとする消費者による駆け込み需要が発生している。メーカーの販売実績も過去最高を記録。国は「確実に年度内に認定を受けるには、今月22日を目安に申請を」と呼び掛けており、販売現場では年度末に向けて混乱も予想されそうだ。

 買い取り制度は、家庭で発電した電力を10年間、固定価格で買い取ることを電力会社に義務づけている。ただ、42円で買い取ってもらうには発電設備としての認定を3月末までに国から受ける必要がある。管轄の経済産業局への申請が必要だが、申請から認定までは約1カ月かかる。近畿経産局は「月を追うたびに申請件数は増えている」(エネルギー対策課)という。

 国内大手のパナソニックは太陽光発電の1月の国内販売が単月で過去最高を記録。国内工場がフル生産のため、新モデルを生産する予定だったマレーシアの新鋭工場で、現行の日本モデルを生産中だ。社内分社、エナジー社の吉田和弘副社長は「日本国内の旺盛な需要に応えるため、国内市場最優先で供給している」と話す。

 京セラも今年1月まで8カ月連続で住宅用の販売件数が過去最高を更新中。工場の生産効率を高めて需要増に対応するという。シャープも米国や英国の自社工場から製品を取り寄せている状態だ。三菱電機は国内工場がフル操業だという。

(毎日新聞)