市民集まり太陽光発電 1号機始動…東京・小平
目指すは、太陽光発電で日本一――。東京都小平市の市民団体「こだいらソーラー」(都甲公子代表)が、太陽光発電の普及活動に取り組んでいる。
「市民共同発電所」の第1号機が18日から稼働を始めた。補助金で足りない分を市民からの出資で賄い、売電で得た収益を還元する仕組みで、市民団体は、「小平市のビルやマンションの屋上を太陽光発電パネルで埋め尽くしたい」と考えている。
小平市の民間企業が所有する3階建てのマンション屋上に並ぶ、太陽光発電のパネル。こだいらソーラーが18日から稼働を始めた「太陽光市民共同発電所」の第1号機だ。
設置費用は約500万円。うち120万円は都の補助金を充て、残りは市民から出資を募る。出資枠は1口5万円(返済期間5年)と10万円(返済期間10年)の2種類。現在、300万円ほどが集まっているが、あと80万円足りないという。
同団体は、既存エネルギーの転換を訴える市民が集まり、昨年4月に発足した。きっかけは、東京電力福島第一原発事故による計画停電だった。「自分たちが使う電力は自ら生み出すべきだと考えるようになった」
第1号機の年間の計画発電量は、1万2000キロ・ワット時。一般家庭の3軒分の消費電力に相当する。発電した電力は、このマンションの廊下の照明に充てるほか、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用して、東京電力に売電していくという。
都甲公子さん(59)は「小平には平らな土地が多く、太陽光発電に向いている。2号機も視野に入れて幅広く市民の賛同を得たい」と話す。
同団体は23日、資金集めを兼ねて、ソーラー発電所の設立記念フォーラムを市中央公民館で開催する。問い合わせは同団体(042・467・2861)。
(読売新聞)