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日光湯元、塩原、那須大丸 温泉発電の可能性

 メガソーラー(大規模太陽光発電所)事業や小水力発電など再生可能エネルギー事業を進めている県は、豊富な温泉資源を活用した温泉発電(バイナリー発電)の導入可能性を探り、27日の県議会農林環境委員会で報告した。

 県地球温暖化対策課によると温泉発電導入の可能性を検討するため、日光湯元、川俣、塩原など5地域の源泉23カ所について、温泉の温度や湧出量を調べ、源泉所有者から温泉の利用や立地状況などを聞き取った。

 その結果、温度70度以上で湧出量が毎分50リットル以上の源泉で、所有者の意向も踏まえ、温泉発電の可能性がある地域として、日光湯元、塩原、那須大丸の3カ所に絞り込んだという。

 温泉発電は、既存の温泉の廃熱を利用し、低沸点の媒体を気化してタービンを回すため、低温でも発電可能で、地熱発電のような温泉の温度低下や枯渇などの影響もない。発電設備は小規模で済み、1基当たりの発電能力は50~100キロワットという。

 県内には全国10位の625本の源泉があり、温泉発電は有力な再生可能エネルギーの一つになり得るとみている。今後、県は事業への参入を呼びかけていく方針だ。

(産経ニュース)