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太陽光発電:行橋市の佐藤食品、屋根に1120枚の発電パネル

行橋市東大橋の食品卸売業・佐藤食品(佐藤政治社長)が、4月からの太陽光発電の稼働を目指して、チルドセンターの屋根に1120枚の発電パネルを設置した。パネルが日射を遮る効果でチルドセンターの室温が上がるのを防ぎ、電気代の節約につなげようという一石二鳥の試みだ。【山本紀子】

 乳製品や麺、練り製品など大量の食品を冷蔵するチルドセンターは床面積約1300平方メートル。内部は常に5〜10度に保たれている。同社によると年間の電気代は約1500万円というが「屋根の有効活用だけではなく、太陽光を遮るパネルの役割に期待している」と総務部の伊藤祥二顧問。パネル設置で9%の遮熱効果が見込まれるとして「夏場の冷房代にどう反映するのか楽しみです」と話す。

 年間発電量は推定約20万キロワット時で、一般家庭50戸分の使用量に相当する。4月以降は九州電力の電気料金値上げが控えているが、太陽光発電による売電により年間800万円程度が得られる見込みだという。

 太陽光発電の買い取り価格は現在、1キロワット時42円だが、新年度からは37〜38円に下がる見通しだ。価格は10年間の固定制で、より高額な年度内に発電設備の認定を得ようと、各地で駆け込み申請が相次いでいる。

 九州経済産業局エネルギー対策課は「年末は日に200件近い申請があった。1月10日からは電子申請も受け付けており、年明けは年末を上回るペースだ」と話している。

(毎日新聞)