NEC、太陽光発電と蓄電システムを使った分散型エネルギー管理・制御システム開発
NECは、太陽光発電システムとリチウムイオン蓄電システムを使った分散型エネルギー管理・制御システムを開発した。東日本大震災被災地の岩手、宮城、福島の東北3県にある飲食チェーン、スーパーマーケット店舗やスポーツ施設、事務所建物に設置し、電力のデマンドレスポンス(需要応答)の実証実験を2月27日から順次始める。
インターネットを介してサービスを利用するクラウド型のリモート管理・制御システムと、配信される運転スケジュールに合わせて充放電するリチウムイオン蓄電システムで構成する。分散して配置した複数のリチウムイオン蓄電システムを接続し、各蓄電システムの充放電の電力計測データを集め、一括して管理・制御する仕組みとなる。
オリックスと共同で実施してきた経済産業省の「IT融合による新産業創出のための研究開発事業」として開発した。デマンドレスポンスは、電力需給ひっ迫時に電力会社からの要請で電力消費を抑制したり別の時間帯にシフトする方法。開発したシステムは、各蓄電システムの充放電量のバランスを考慮しながら需給の最適化を実現する。
実証する店舗や施設、建物は計5カ所で、出力3.6kW~10.2kWの太陽光発電システムと、容量6kWh~50kWhの蓄電システムを導入する。NECはオリックスと実証を行って製品化やビジネス展開の可能性を探り、蓄電池を使ったピークカットやデマンドレスポンスによる電気料金低減、太陽光発電と連携したエネルギーの地産地消を支援する。
(EICネット)