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三菱電、太陽光発電の逆潮流発生時に住宅街の電力系統を安定化させる装置開発

 三菱電機は住宅の太陽光発電システムから大量の電力が流れた電力系統を安定化する装置を開発した。電信柱に設置し、住宅街の系統の電圧上昇を抑えて系統全体の送配電を安定に保つ。太陽光発電の出力制限など他の方法よりも効率的に系統を調整できる見通し。太陽光発電の大量導入を支えるスマートグリッド(次世代電力網)技術として実用化を目指す。
 開発したのは柱上SVC(静止型無効電力補償装置)。使い切れなかった太陽光発電の余剰電力が系統に流れる逆潮流が大量発生した系統の電圧上昇を抑える。内蔵したインバーターなどを使い、電力として使われない無効電力を調整して電圧上昇を防ぐ。
 逆潮流の大量発生時に系統を安定させる手段として、太陽光発電の出力を制限する方法が考えられている。だが、出力制限は売電収入の減少につながる。柱上SVCを実用化できれば出力制限が必要なくなり、太陽光発電を有効利用できることが見込める。

(日刊工業新聞)