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中部空港で太陽光発電の実験開始

 常滑市の中部国際空港で四日、立体駐車場の壁面を使った太陽光発電システムの実証実験が始まった。来年三月末までの予定で、電気は場内の照明に使う。違う種類のパネルを角度を変えて設置し、それぞれの発電効率を比較するほか、蓄電池の能力なども検証する。
 太陽光発電の設備や住宅用資材を扱う奥地(おくじ)建産(大阪府)がパネルメーカーなど八社と連携して実験する。最も南側にある駐車場(A棟)の壁に、地面に対して四五度、六五度、九〇度の三通りに百三十二枚のパネルを据え付けた。
 合計の出力は二三・七キロワット。各階や階段にある照明百七十四灯に供給する。余った電気は蓄電池に充電して夜間などに使うほか、非常用の移動電源としての機能も確かめる。駐車場の四階にはモニター画面を置き、電気の使用状況や発電量などを見られるようにした。事業費は三千万円という。
 奥地建産の奥地誠社長(57)は「太陽光発電に適した場所は少なくなっており、傾斜のある壁面や地盤の弱い土地などへの設置の可能性も探る必要がある。実用化に向けて有意義な実験にしたい」と話している。

(中日新聞)