シャープ、大阪の大規模太陽光発電所が運転開始、共同出資会社の委託で建設・運営
シャープが大阪府岬町に造った大規模太陽光発電所(メガソーラー)「シャープ多奈川太陽光発電所」が、3月1日に商業運転を始めた。芙蓉総合リースと共同出資した事業会社の委託で開発・建設し、シャープが発電事業の運営まで手掛ける。シャープが日本国内でメガソーラーの開発から建設、運営までを行う最初の案件となる。
シャープ多奈川太陽光発電所は、関西空港第2期工事の土砂採取跡地に整備される「岬町多奈川地区多目的公園」内の約3万3000m2の敷地に設置した。約2.7MW(2700kW)の出力規模があり、シャープの太陽電池モジュールを使った。一般的な家庭約820世帯分の年間消費電力量にあたる約296万kWhの年間発電電力量を予測している。
発電した電力は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用して全量を関西電力に売電する。事業会社は「クリスタル・クリア・ソーラー」の名称で、シャープが25%、芙蓉総合リースが75%出資している。同公園に太陽光発電所を設けることで地権者の岬町と合意し、2012年11月に賃貸借契約を結んで工事を進めてきた。
シャープは太陽電池セル・モジュールの開発・生産に加え、国内外でメガソーラーの建設・発電事業に乗り出し、タイ、イタリアなどで展開。日本でも固定価格買い取り制度の導入を受けて積極化させ、多奈川太陽光発電所に続き、今後、北海道で4件、栃木、長野、奈良、広島県で各1件のメガソーラーの開発・運営を計画している。
(EICネット)