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ダム斜面で太陽光発電…兵庫県

 兵庫県は2014年度から、県内のダムの堤防部分に太陽光パネルを設け、発電した電力を販売する事業に乗り出す。日当たりのよい傾斜と広い平面の有効活用で、全国初の試みという。

 県企業庁が管理する水道用水用の神谷
こたに
ダム(姫路市)と、工業用水用の権現
ごんげん
ダム(加古川市)の2か所。今年7月、三田市の県営浄水場の管理棟屋上や空き地などに太陽光パネルが設置されたのに続いた。

 神谷、権現両ダムの堤防は岩を積んだ「ロックフィル式」で、いずれも南向き。山間部などに多い「コンクリート式」に比べ、▽傾斜が30度程度と緩やかで、太陽光を受けやすい▽反射光が上向きとなり、周辺の民家に当たらない▽堤防の斜面が2ヘクタール程度と広い――といった長所がある。

 県の試算では、二つのダムの年間発電量は計約510万キロ・ワット時で、約1400世帯分の年間使用量に相当する。今年7月から始まった電力会社が10~20年間、同じ価格で再生可能エネルギーを購入する「固定価格買い取り制度」を活用。全発電量を関西電力に売却し、収益を上げる方針だ。

(記事:読売新聞)