石州瓦メーカーの丸惣、太陽光発電に参入 5月にも稼働
石州瓦メーカー最大手の丸惣(島根県江津市、佐々木賢一社長)は太陽光発電事業に新規参入する。数万平方メートルの敷地を活用し、1.918メガワットの発電規模を予定。5月中旬に稼働する見通し。政府の再生可能エネルギー固定価格買取制度を活用し、全量売却する。年間8000万円程度の事業収入を見込む。
同社ではねじれたり色むらがあったりして出荷に適さない規格外の瓦を粉砕した「セラミックサンド」を太陽光発電の用地に約6600トン敷き詰める。雑草が生えるのを防止する効果があり、管理コスト削減につながるとしている。セラミックサンドは舗装材や水質浄化材などに再利用する取り組みを進めているが、太陽光発電用敷地の造成にも用途拡大を見込む。
石州瓦の販売は住宅市場の不振やマンションや安価な戸建て住宅へのシフトが逆風となり低迷が続いている。太陽光発電事業への参入は事業多角化による収益確保の一環。丸惣の2012年12月期の売上高は約30億円。
(日本経済新聞)