設置件数が進む太陽光発電システム。雪のトラブルを防ぐには
一般社団法人太陽光発電協会の発表データによると2011年度の太陽光パネルに出荷状況の前年度比5.8%増。このうち国内出荷分は前年度比32.1%増と、出荷量を大きく伸ばしている。さらに今年7月1日には再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始され、企業のみならず一般家庭でも太陽光発電システムの設置件数が急速に増えた。
しかし、同時にトラブルも相次いでいる。たとえば豪雪地帯では太陽光パネルの上に積もった雪の塊が滑り落ち、近隣に被害をもたらすことがあるそうだ。
現在、北海道・東北エリアでは本格的な雪のシーズンが到来中。今後も降雪が予想されるなか、トラブルに発展しないためにはどのような対策を取ればいいのだろうか。太陽光発電システムの販売もしている金属屋根・壁材メーカーの株式会社セキノ興産の細川さんに話を聞いてみた。
「太陽光パネルの表面はガラスなので、30㎝以上積もる地域になると外気温3℃以上になったときに雪の塊ごとガラス面を滑って雪が飛びます。場合によっては屋根の軒先面から2~3メートルくらいは飛んでいくこともあるので対策は必須です。弊社では雪が積もったことを想定して設置方法を検討しています」
なるほど。では、どのような対策をすればいいのだろう?
「パネル設置位置を軒先から1.5~2メートルほど離すか、軒先近くに雪止めを設置する方法が一般的ですね。もし軒先から距離を取れない場合は、設置枚数を減らして距離を取るか、軒先に設置できてなおかつ効果のある雪止めを設置できるかを検討します」
ちなみに雪止め装置は何をつければいいのだろう?
「雪止め装置の種類や価格は環境によってさまざまですが、弊社でオススメしているのは落雪防止装置のゆきもちくんシリーズです。ただし、地域に因っては雪止めを設置すると雪が屋根上に積もり過ぎて過重も考えられますので、地域の営業所へご相談下さい」
豪雪地帯では雪のトラブルが毎年のように起きている。未然に防ぐためにも、太陽光発電システムを設置する前にまずは相談してみると良いだろう。
(記事:日刊スポーツ)