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コメリ、全国の物流センターで屋上太陽光発電

 ホームセンター大手のコメリは、全国各地にある物流センターの屋上を活用して太陽光発電事業を始める。茨城県内の物流センターで3月末から発電を開始したほか、9月までに群馬、三重、福岡の各県にある物流センターに広げる。4カ所合わせた発電量は、約3300キロワット。一般家庭の約900世帯分の消費電力量に相当し、すべて売電する計画だ。

 コメリは全国に9カ所の物流センターを持つ。いずれも1万平方メートル規模の広さの屋根があり、太陽光発電に適した構造。このうち日照量が多い地域の4施設に先行して導入する。太陽光パネル設置などで約8億円を投資する。

 4施設の屋根に、縦約2メートル、横約1メートルの太陽光パネルを計1万1300枚設置する。年間約1億円の売電収入を見込む。

 同社はこのほか新潟や岩手、福島、福井、岡山の各県にも物流センターを持つ。

 ただ新潟や東北では冬場の日照量が見込みづらいため、まずは4施設で実施。順次ほかの物流センターへの設置も検討する。

 同社はこのほか全国に売り場面積1万平方メートル級の大型店を含め、1115の店舗網がある。物流センターでの太陽光発電の実績を見ながら、店舗にも太陽光発電を導入したい考えだ。

 コメリの9カ所の物流センターと、全国にある店舗すべて合わせると、屋根面積は東京ドーム約40個分に相当する約185万平方メートルあるという。

 東日本大震災が起きた後、約2年かけて太陽光発電のプロジェクトを立ち上げ研究を進めてきた。屋根を発電事業者に貸与する「屋根貸し」も検討したが、最終的に自社で取り組むことを決めた。

 売電で得た収入は、各地の店舗で照明の発光ダイオード(LED)などの設備投資に充てる。再生可能エネルギーに取り組む企業として消費者へのアピール効果も期待する。

(日本経済新聞)