太陽光発電部品メーカー、南相馬市と締結 地元雇用200人見込む
南相馬市は、太陽光発電の部品メーカー、ジー・エム・ジー(東京)と企業立地協定を締結した。同社は、福島本社工場を建設して年産100メガワット(10万キロワット)相当のソーラーパネルを生産し、最大で200人規模の地元雇用を見込む。高岡龍之介社長は「雇用を創出し、地元企業と連携したい」と話した。
計画は、市内原町区の下太田工業団地に3・6ヘクタールを取得し今年4月に着工。同10月に年産60メガワットの施設を整備し、同12月から稼働する。来年6月をめどに延べ床面積1・6ヘクタールの施設を全面完成させ、年産100メガワットに拡大する。家庭用パネル換算で、2万5000世帯分を賄う規模という。国内の電気メーカーなどに供給する。
施設は、屋根に900キロワットのパネルを設置して太陽光発電を行う。展示ホールなども設けて見学者を招く。投資額は約50億円、うち6割の約30億円はふくしま産業復興企業立地補助金を見込む。
同社は2000年設立。中国・上海で工場を運営、韓国で太陽光発電を展開し、グループの売上高115億円、従業員約200人。福島工場は国内初の製造拠点となり、10月の完成時に本社を南相馬市に移転する。
協定書は昨年12月27日、高岡社長と桜井勝延市長が調印した。桜井市長は「原発と相いれない形で、産業再生に取り組む。市民が戻って働きたくなるような機運を醸成したい」と語った。
(記事:毎日新聞)