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電力「自立」目指す 川口の工業団地 太陽光発電など導入検討

 川口市内の工業団地が電力供給からの「自立」を模索している。3・11の計画停電と、東京電力の値上げが発端。自家発電と太陽光発電の導入をステップに、電力コストの負担軽減を目指す。関係者は「将来は電力を自前でまかなう『依存ゼロ』に」と意欲的だ。 (大沢令)
 検討しているのは、中小企業など八十一社でつくる川口新郷工業団地協同組合(同市本蓮)。四月までに導入に結論を出す。検討会には、国や県、市の関係者もオブザーバーで顔を見せている。
 3・11では、計画停電での電力の使用制限が団地内の企業の経営を圧迫。来月からは、約六千万円の東電の料金値上げへの対応も迫られている。
 組合は一九七五年、東電から団地内の企業に電気を供給する「共同受配電事業」を開始。組合自前の送電設備があるのが特徴だ。
 石川義明理事長の構想では、この送電設備を生かし、ガスエンジンの自家発電機で団地内の企業が使用する電力をまかなう。故障など緊急時のバックアップも想定し、二~三基で一万キロワット規模の自家発電を設置する。発電余力は地域への還元も考えているという。
 太陽光発電は工場の屋根を補強してソーラーパネルを設置。ピークカットに活用するほか、再生可能エネルギーの固定買い取り制度による売電で団地内企業に利益を還元する。ものづくりを担うこだわりとして、ソーラーパネルの調達や取り付けは国産や地元業者を優先する考えという。
 団地内の企業アンケートでは、太陽光発電の導入は「条件付き」も含めると、約96%が賛成。約七割が「屋根を貸す」と回答した。
 自家発電などの導入資金は、補助金など公的支援を活用。採算性を最優先に、東電値上げ後の料金より電力コストが増えないよう検討を進めている。
 石川理事長は「魅力ある工業団地とするため、電力を自前で安くまかなうことが夢。エネルギー供給から産廃処理まで自己完結できる工業団地のモデルを目指したい」と話している。

(記事:東京新聞)