太陽光発電事業 東海村と那珂市が参入
東海村と那珂市は、太陽光発電用に公共施設や公共用地の屋根部と土地を民間企業に貸し出す新事業に乗り出す。東海村は十一日に事業者を決定。那珂市も二十一日から公募を開始する。
再生可能エネルギーの普及を目的に昨年七月、導入された「固定価格買い取り制度」を受けた取り組み。事業者は太陽光パネルを設置して売電収入を得る代わりに村に賃借料や固定資産税を払う。
東海村では、役場脇の職員駐車場(約五千五百平方メートル)、公民館などの屋上計四カ所で事業者を公募した。うち駐車場と公民館に建設や原子力プラント製造など四社の応募があり、二社を選定した。協定締結後、送電について東京電力と協議して来年三月にも運転を開始する計画だ。
既存施設と合わせた村の太陽光発電の出力は一・二五メガワットになり、「公共施設の使用電力量の20%以上をまかなう」目標の半分が達成できる。今回、応募のなかった二施設に加え、新設する小中学校の屋上も貸し出していくという。
那珂市は市役所に近い調節池(約一万八千八百平方メートル)を貸し出す。事業内容の提案を受け、二月十九日に事業者を決定し、十月の運転開始を予定する。一メガワット以上の出力を見込んでいる。市政策企画課は「新エネルギーの普及に加え、市有地を有効に活用して増収も」と期待する。
県内では、鹿嶋市が東日本大震災前の二〇一一年二月、市建設業協同組合と協同で市役所や中学校など六施設の屋上に太陽光パネルを設置して発電を開始した。阿見町も町内にある工業団地内の調整池を民間企業に貸し出し、三月に運転を開始する。
(記事:東京新聞)