東芝、ドイツにおいて太陽光発電の電力小売事業に参入
株式会社東芝は4日、ドイツ最大手の不動産会社「ガグファ社」と提携し、同社が所有する賃貸アパートで太陽光発電システムを活用した電力小売事業を2014年3月からフィーリンゲン・シュウェニンゲン市とオストフィルダン市で開始すると発表した。
本事業では、年金基金などから投資を募りガグファ社が保有するアパートに東芝の太陽光発電システムを設置し、発電した電力を小売事業者である東芝インターナショナル・ヨーロッパ社ドイツ支店(TIL)が購入後、電気事業者の料金単価よりも安くアパートの居住者に売電する。なお、太陽光発電システムが稼働しない時間帯は、TILが卸電力市場から電力を直接調達し、太陽光発電システムからの価格と同等の価格で提供する予定だ。
発電した電力を居住者が直接消費することで、TIL、ガグファ社、投資者、居住者のそれぞれにメリットが生まれ、固定価格買取制度に依存しないビジネスモデルを構築したという。今回のモデルは、小売事業者であるTILが電力系統を介さずアパートの居住者に電力を提供することで、地域の系統への不可を低減するとともに、居住者に環境負荷の少ないエネルギーを提供できる仕組みだ。開始時点の総発電容量は3MWで、750世帯に売電する予定で、2016年までにドイツ全域で総発電容量100MWまで規模を拡大すると計画している。
同社は今後、リアルタイムで地域のエネルギーマネジメントができるサービス事業への展開を検討し、各国の電力事情に適した分散電源を活用したスマートグリッド事業をグローバル展開していくとしている。
東芝 – プレスリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/index_j.htm