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太陽光発電 導入19倍に 県再生可能エネルギー検討委が報告書案 滋賀

 外部有識者による県再生可能エネルギー振興戦略検討委員会の最終会合が17日、県庁で開かれ、太陽光発電の導入量を平成42年までに22年の19倍にする数値目標などを盛り込んだ報告書案が了承された。風力発電や小水力発電などを含む再生可能エネルギー全体での発電電力量は12億2千万キロワット時となり、県内全体の電力供給量の1割以上を目指す。

 検討委は学識経験者や環境関連企業の担当者ら11人の委員で構成。昨年7月から計5回の会合を開き、報告書案をまとめた。

 報告書案では、県が調査した再生可能エネルギーの利用可能量をもとに、42年の導入目標と、目標に向けてのビジョンが示された。太陽光発電の最大電力は22年の5万3千キロワットから約19倍となる101万5千キロワットとした。

 太陽光発電では、現在でも個人用住宅での普及率は近畿トップだが、42年には新築住宅で100%、既存住宅で30%の普及を目指す。湖南市などで進んでいる市民共同発電所の促進や、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の誘致拡大も推進する。

 一方、風力発電は22年は草津市内の1基による2千キロワットにとどまっているが、42年には20基程度の2万5千キロワットとする。ただ、風力発電はクマタカなど生態系や住環境への配慮が必要なため、「導入可能地域は限定的」としている。

 現在発電がゼロの小水力発電は、農山村地域が多い県の特性を生かし、土地改良区を中心に農業用水路などでの導入を促進し、42年に1万キロワットを目指す。

 報告書案は今月中に報告書としてまとめられ、これをもとに県が来月上旬に具体的な施策を盛り込んだ戦略プランの素案を公表。パブリックコメントで県民の意見を取り入れたうえで、今年度中にプランを策定する予定。

(記事:産経ニュース)