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IHI、相馬事業所内に国内最大のリチウムイオン蓄電システムを導入

 株式会社IHIは29日、IHI相馬事業所内に国内最大となる2,800kWhの蓄電容量をもつコンテナ型大容量リチウムイオン蓄電システムを設置したと発表した。

 この取り組みは、東日本大震災による東北電力管内の電力不足を鑑み、IHIグループが取り組む地球環境保全活動の一環として実施するもの。事業所内の電力需要安定操業を確保する狙いがある。

 本システム(Smart Energy Storage System:SESS)は、安全性に優れたオリビン型リン酸鉄リチウムイオン電池を使用しており、米国やチリ、ブラジルなどで既に十数システムが稼働している。屋外設置製に優れたコンテナ内部にラック&トレイ方式で蓄電池を格納し、容量と出力はユーザーの希望に応じて変更可能だ。また、再生可能エネルギーの出力変動抑制対策としても有効であるため、結果として施設全体の消費電力を抑制することが可能となっている。

 相馬事業所内に導入されるシステムの電池容量は2,800kWhで、最大出力は1,000kW。昨年導入した1メガワットの太陽光発電システムと組み合わせることで、工場全体の消費電力をコントロール、ピークカット機能を確実に実施することが可能となった。今後は試運転を経て、今年4月から本格稼働を開始する予定だ。

 IHIは、2009年にA123Systems社と事業提携を結び、リチウムイオン電池システムの事業化を開始し、これまで東京消防庁向け非常電源や電気バス向け他に納入している。今後も、IHIリチウムイオン電池システムの優れた安全性と競争力を活かし、今後とも、低炭素社会の実現に向け、より一層リチウムイオン電池事業を推進していくとしている。

株式会社IHI – プレスリリース
https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2013/press/2014-1-29/index.html