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米子でメガソーラー起工式 年内発電目指す

 米子市の中海干拓地・崎津団地で19日、ソフトバンクの子会社・SBエナジーと三井物産が建設する大規模太陽光発電所(メガソーラー)の起工式が行われた。出力は国内最大級の42・9メガ・ワットで、年内の発電開始を目指す。国の中海干拓事業で造成されながら大部分が〈塩漬け〉となっていた土地が、再生可能エネルギーの拠点としてようやく活用されることになった。

 施設名は「ソフトバンク鳥取米子ソーラーパーク」。両社が出資して設立した事業会社が運営する。53・2ヘクタールの敷地にシャープ製の太陽光発電パネル約18万枚を設置。年間発電量は一般家庭約1万2000世帯の消費電力に相当する4527万キロ・ワット時を見込んでいる。太陽光発電について理解を深められる見学施設も併設する。総事業費は約100億円。

 発電した電力は中国電力に売却し、年間約19億円の収入を見込んでいる。土地所有者の県と市、県住宅供給公社は、売電収入の3・75%を土地の賃料として受け取り、所有面積に応じて3者で分配するほか、米子市は固定資産税の増収が見込めるという。

 2011年5月の関西広域連合の会合で、平井知事がソフトバンクの孫正義社長に崎津団地を候補地に示してトップセールスをし、造成済みのまとまった面積の土地があることなどが決め手となって建設が決まった。

 起工式には関係者約60人が出席。あいさつで、事業会社の社長を務めるSBエナジー社の藤井宏明副社長が「発電所の運営を通じて県が進める『とっとりグリーンウェイブ』に貢献したい」とし、平井知事は「少し前には予想できなかったプロジェクトが実現した」と歓迎。野坂康夫市長も「米子をクリーンエネルギーの先進地としてアピールしたい」と話した。

(記事:読売新聞)