日東電工、紫外線を取り込み出力をアップさせる封止材を開発
日東電工株式会社は23日、特定の波長の光を高効率で別の波長に変換する新技術「レイクレア」を搭載した、太陽電池用封止シートを開発したと発表した。
従来まで、モジュール内部の劣化を進行させる紫外光は、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系など)を用いた封止材などでカットされていたため、発電に寄与していなかった。同社は、この紫外光を可視光に変換することで変換効率をアップできるのではないかと着目し、今回の開発に至ったという。
新たに開発された封止材は、通常のUV吸収剤を含んだ封止シートと同等以上の紫外線吸収能力を保持しながらも、95%以上の変換効率で紫外光を可視光に変換することができる。これにより、実質的に発電素子へ入射する光が増加するため、モジュール出力を2%ほど高めることが可能だ。
実用レベルでは世界初となる本技術は、新規設備の導入などを伴わず、材料である封止材を変更するだけで太陽電池の性能を向上させられる。2014年度下期からの販売を予定しており、2015年度で10億円、2018年で100億円の販売目標に向けて、技術の普及に図っていきたいとしている。
日東電工株式会社 – ニュースリリース
http://www.nitto.com/jp/ja/press/2014/0223.jsp