住友電工、電力線通信によるリアルタイムメガソーラー監視システムを開発
住友電気工業株式会社は12日、電力線通信(PLC)技術を用いたメガソーラーのリアルタイム監視システム実用化に成功したと発表した。
太陽光発電事業においては、買取期間である20年間にわたって安定したパフォーマンスを発揮することが重要となる。システムに故障や不具合が発生した場合には早急に対応する必要があるが、数千枚~数万枚のパネルのうち、どのパネルに問題があるのかを検知することは困難だ。
こういった問題を解決するものとして、同社は、メガソーラーで使用される600~1,000ボルト以上の直流高電圧電力ケーブルをそのまま通信媒体として活用し、大容量パワーコンディショナーが発生させる大きなノイズ環境でも問題なく正確に情報伝達できる独自方式の電力線通信技術を開発した。PLC技術自体は以前より知られていたが、メガソーラーのように直流高電圧や電力ノイズの多い環境下では実用化されておらず、同社が今般初めて実用化に成功したという。
今回開発に成功した監視システムは、既設接続箱内部に設置される電流センサと、当該センサ情報を電力ケーブルに重畳させて情報伝達するPLC子機および子機からの情報を集約する親機で構成されており、1台の子機は最大16ストリングまで発電情報を集めることができる。この仕組みから、新規配線や無線通信設備等が不要となっていること、クランプ型電流センサにも対応しているため既設のメガソーラーにも適用できること、他の方式よりもコストを削減することが可能だ。
価格や販売目標などの具体的な情報は発表されていないが、今年7月の販売開始を予定している。
住友電気工業株式会社 – プレスリリース
http://www.sei.co.jp/news/press/14/prs014_s.html