太陽光発電に関するプロジェクトを独自にピックアップ!特集情報としてご紹介します。

農業用地を太陽光で活用「ソーラーシェアリング」
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ソーラーシェアリングについて

ソーラーシェアリングとは?

農地の利用方法には「農地法」という法律の制約が多くあり、農業以外の用途で農地を使う場合には農地転用手続きによって地目を「農地」から「雑種地」にする必要がありましたが、農林水産省は3月31日、農地への太陽光発電システム設置を認める決定を行い、その際の許可条件などについて定めた資料を公表しました。これによって、太陽光発電と農業を同時に行うことが事実上可能となりました。

ソーラーシェアリングイラスト

ソーラーシェアリングについての詳細情報はこちら
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/noukei/pdf/130401-01.pdf

許可条件などについて

ソーラーシェアリングを実施するにあたって、農林水産省の示す条件をクリアする必要があります。太陽光パネルを取り付ける支柱については一時転用の許可をとる必要があり、一時転用許可の条件は以下のように定められています。

1.発電システムを設置した農地における営農に支障をきたさないことを前提とし、支柱は発電システムを支えるためのものとして利用されること。

2.発電システムを設置した農地において生産された農作物に関する状況を年に1回報告すること。

3.営農の継続が怪しくなった場合には、迅速に改善措置をとること。

4.また改善措置を取る場合や、発電事業を廃止する場合には素早く報告すること。

5.営農が行われていない場合や発電事業を廃止する場合には、支柱を含む発電システムを速やかに撤去し、農地として利用することが出来る状態に回復すること。

農地転用期間は3年となっており、期間が満了する場合には改めて一時転用許可を申請することが出来るため、事業として取り組むことも可能になったと言えるでしょう。 ただし、次の場合については、営農の適切な継続が確保されていないと判断され、再度の一時転用許可はおりません。

1. 営農が行われない場合

2. 農地における単収が、同じ年の地域の平均的な単収と比較しておおむね2割以上減少している場合。

3. 農地において生産された農作物の品質に、著しい劣化が生じていると認められる場合

4. 農作業に必要な機械等を効率的に利用することが困難であると認められる場合


ソーラーシェアリングのメリット

ソーラーシェアリングを導入される方のためのご案内

ソーラーシェアリングの実証実験を行うCHO研究所によると、ソーラーシェアリングには経済的なメリット以外にも様々なメリットを得ることが出来るようです。以下、CHO研究所が発表した資料より抜粋。
(長島彬『ソーラーシェアリングを導入される方のためのご案内』 2013年)

▽5mおきに設置された支柱があること
・支柱を利用して防虫網や害獣防護柵の設置が容易になること。
・支柱を基準にした農機の高精度の自動運転が出来る可能性が高い。
・支柱があることで、監視カメラを取り付け作物の状況が自宅から常時監視可能になること。

▽太陽光パネルによって遮光される効果
・作物の旬の期間を長くすることができる。
・湿度が維持でき微生物の活動を助け、良い土を作りやすい環境になる。
・日照りに強い有害な雑草を減らして除草が容易になり、鋤コミも効果的になる。
・酷暑による米の白化を防止できる。
・完熟になる速さを遅くし、完熟品出荷がしやすくなる。
・夏の農作業が楽になる。
・トラクターキャビン内の温度が下がりエアコン使用を減らせる。
・水の蒸散が減少し灌漑用水が節約できる。
・農作業による日焼けや老化防止に効果がある。

今後の展望

昨今の農業市場の問題点として農業従事者の不足や高齢化が深刻化しており、農業を取り巻く環境は厳しくなりつつあります。日本の農家が培ってきた農業の技術や品質は世界に誇れるものであり、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)によって海外からの輸入農作物が市場に出回り、国内の農業が縮小してしまうというという恐れがあります。日本の農業、農家を廃れさせないためにも、農業収入とは別の安定した収入源を確立することは農家を守る上で非常に重要であり、今後徐々に「ソーラーシェアリング(太陽光発電事業 + 農業)」は普及していくのではないかと考えられます。