発電量について
環境条件について
経年劣化によって太陽光パネルにどのような影響が現れますか?
発電量低下などの影響が現れます。
基本的に太陽光パネルは耐久性の高い機器と言われており、その寿命は20年以上とされています。 多少のメンテナンスは必要になりますが、大きく維持費がかかるということはありません。
大きな故障は滅多に起こらないものの、ほとんどの太陽光パネルで年々出力が低下していくという症状が見られます。 例えば多結晶シリコン型太陽電池の場合、10年間でおよそ5%から10%ほど出力が低下すると言われています。 10%も出力が低下するとなると、出力が200Wの太陽光パネルの性能が180Wに下がるという計算になり、1MWのメガソーラーなら900kWまで劣化することになります。 これは売電量にも大きく影響を及ぼすでしょう。定期的に発電量をチェックし、何か気になる点があれば太陽光パネルメーカーに問合せましょう。
例外として、沿岸部に設置する場合は塩害によって劣化する可能性がありますので、塩害に強い構造をしたパネルや架台を選ぶことが重要です。
出力保証
市場価格が年々下がってきているとはいえ、太陽光発電システムは決して安い買い物ではありません。 10年、20年と長期にわたり付き合っていくものですから、本当に大きな故障もなく使えるのか、という不安を抱くのも自然なことです。 そこで、ほとんどの太陽光パネルメーカーには、出力保証制度が設けられています。 何らかの原因によりモジュールの発電性能が低下した場合には、太陽光メーカーの責任で問題があったモジュールの交換や修理に応じるというものです。
保証の内容や期間などはメーカーによって異なりますが、通常は保証が適用される基準値が定められています。 モジュールの公称最大出力値に一定の割合をかけて「最大出力下限値」を求め、さらにこの「最大出力下限値」に一定の割合をかけた値が基準値になります。
例えば、「最大出力下限値の90%までを10年保証します」とあれば、公称最大出力の90%を「最大出力下限値」とし、さらにその90%を保証の「基準値」とするということです。 この場合は、公称最大出力値に0.9 × 0.9 = 0.81 をかけた値が保証の「基準値」になります。 この保証条件だと、最大出力値250Wモジュールの保証の基準値は250W×0.81(81%)=202Wとなり、何らかの原因で出力値が202Wを下った場合に保証対象になるということです。