太陽光発電Q&A

太陽光発電システムについて

太陽光発電システムのしくみと働き

太陽光パネルの一部に陰が入るとどんな影響がありますか?

発電量低下などの影響が現れます。

太陽光パネルは、太陽の光エネルギーを受けて電気エネルギーを発生させます。
ここでは最も普及している結晶シリコン系太陽電池を例に、解説していきます。

太陽光パネルをじっくり見てみると、セルと呼ばれるものがたくさん並べられているのがわかります。これらたくさんのセルは、すべて直列で接続されており、 1番から10番までのセルがあるとすると、1番セルから順に電気は流れていきます。太陽光パネルも同様に、一枚一枚がそれぞれ直列で接続されています。

直列接続

直列で接続するとなると、1枚のセルが完全な陰に入ってしまったり、故障してしまった場合にはそこで電気の流れが遮断されることになり、 全体としての発電量もそこで制御されてしまうという問題が発生します。例えば、直列で接続された3Wのセルが7枚あり、本来なら21Whの発電量が期待出来るはずですが、 1つのセルが陰に入って2Whしか発電できなくなったとすると、全体としての発電量も2Whまでに低下するということです。

電圧降下

そこで太陽光パネルでは、そうした障害などが起きても出来る限り影響を小さくするために内部をいくつかのブロックに分割し、 必要に応じてそのブロック内部を迂回できるようにバイパス回路を設けているため、実際にはそこまで陰が悪さをするということはありません。

ただし、発電量が明らかに減少している場合や、あまりにも発電量が少ないという場合には故障を疑ってみた方が良いでしょう。 太陽光パネルは不具合がすぐ目に見てわかるものではなく、実際に故障していても気づくのが遅れるというケースが多々あります。 周囲の樹木や建物の陰、鳥のフン、黄砂などの塵、落ち葉なども陰と同じく、発電量を低下させる原因の一つになりますので、年に1回はクリーニングするなどの対処が必要です。