太陽光発電の関連用語だけでなく、自然エネルギーや環境、
エコについての用語も掲載していきます。
アモルファスシリコン(amorphous silicon)
ケイ素を主体とする非晶質半導体のこと。
アモルファスシリコンは、製法や組成によって電気的、光学的に大きく性質を変化させることが可能です。 そのため、液晶パネルの薄膜トランジスタや、ガラスやプラスチック上への半導体素子の形成などに広く応用されています。
太陽電池においても利用されており、単結晶シリコンや多結晶シリコンなどと比べると、
- エネルギーギャップ(*1)が大きい
- 光吸収係数が高い
- 製造が容易
といった特徴があり、次世代太陽電池の素材として期待されています。
ただし、紫外線を受けると劣化しやすいほか、変換効率が悪いなどといった欠点もあります。
Panasonicが販売するHIT太陽電池は、このアモルファスシリコンと単結晶シリコンを組み合わせたものとなっており、通常の結晶シリコン型と比べ変換効率が高く、 温度特性が良いなどの特長があり、高い評価を得ています。
(*1)エネルギーギャップ(バンドギャップ)
電子の居場所として、「価電子帯(電子が動けない場所)」と「伝導帯(電子が自由に動ける場所)」があり、
その二つには間隔があります。この間隔の広さをエネルギーギャップと捉えていただいて問題ありません。
もともと価電子帯に存在する電子に、ある一定のエネルギーを与えれば電子は伝導帯に出て行くことができ、
電子は自由に身動きをとれるようになります。この動きによって電流が流れます。金属などの物質は、価電子帯と伝導帯の間隔がないため電気をよく通します。
間隔がないということは、いつでも伝導体に移動することができるということです。
半導体では、それなりのエネルギーを与えることにより、この間隔を飛び越えて電子が伝導帯に移動するので、
金属には及ばないもののある程度の電流を流すことが可能です。
例えば、2種類の半導体から作られているダイオードという部品の場合。エネルギーギャップ(バンドギャップ)の小さい半導体を使っているなら、 少しの電圧で動作します。逆にエネルギーギャップの大きい半導体を使っている場合は、高い電圧で動作することになります。
エネルギーギャップの大きい半導体は高温下でも力を発揮します。高温になる太陽電池に適しているといえるでしょう。
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