ECO用語集

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CIS薄膜太陽電池(しすはくまくたいようでんち)

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CIS薄膜太陽電池

モジュール発電層の原材料として、

  • 銅(Copper)
  • インジウム(Indium)
  • セレン(Selenium)

を用いた太陽電池のこと。
国内ではソーラーフロンティアが製造、販売しています。

ここ数年の太陽光発電市場の拡大に伴い、原料であるシリコンの価格が数年前と比べ2倍以上に高騰している中、シリコンを一切用いない太陽電池として注目を浴びています。

CIS薄膜太陽電池は、シリコン型太陽電池に比べ発電層が100分の1程度と非常に薄く、多くの材料を必要としません。 そのため、安く製造することができ、導入コストも他の太陽電池と比べると大幅に節約できること、また製品の品質の高さから、 国内をはじめ、海外でも年々導入事例が増加しております。

シリコン系太陽電池は、全てのモジュールを直列に接続するため、一部分に影がかかると全体の発電量が落ちるといった特徴があります。 一方で、CIS薄膜太陽電池は全てのモジュールを並列に接続するため、仮に一部が影で覆われた場合でも、影響はほぼその部分だけに限られます。 その上、高温化でも変換効率が低下しないことから、実発電量の多さはトップレベルではないかと言われています。 また、製造時に投入されるエネルギー量が少なくて済むため、エネルギーペイバックタイムはシリコン型太陽電池の6割程度までの短縮を達成しています。

欠点として、変換効率がシリコン結晶型太陽電池には及ばないことが挙げられます。しかし、日々技術開発は続けられており、 最近では多結晶シリコンタイプに迫る15%の発電効率を達成しています。シリコンが高騰している今、CIS薄膜太陽電池が集める注目は非常に大きいといえるでしょう。

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