ECO用語集

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電圧上昇抑制機能(でんあつじょうしょうよくせいきのう)

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パワーコンディショナーの機能の一つで、電圧が107V以上にならないように上昇を止める機能。

電気は、水の流れと同じで電圧の高い方から低い方へ流れる性質を持っています。通常は供給される電気の方が、需要家側で使用される電気の電圧よりも高いので、 電力は電線を伝って需要家の方に流れています。需要家内において、太陽光発電などによる発電量が需要家内での消費電力を上回ると、 電力が余り需要家側の電圧が上昇します。それが受電電圧を上回ると、需要家側から配電線の方に電気は流れていき、やがて他の需要家の方に供給される仕組みになっています。

日本には「電気事業法」という法律があり、その中で「電圧については、100V供給の場合は101V±6Vを超えない範囲内」と定められています。 この規制があるために、パワーコンディショナが発電した電力を売電するために電圧を上げるときも、電圧が107V以上になることはありません。

しかし電力会社は、通常日中など電力需要のピーク時に対応するため、電圧降下を考慮し107Vより高い電圧で電力供給を行っています。 電気の供給量に対して消費量が少ない場合、電力系統内の電圧はどんどんと上がってしまうという問題が発生します。 パワーコンディショナは電圧上昇抑制機能が働き、電圧を107V以上に上げることはできません。 そうなると、先ほど説明したように電圧は高い方から低い方へと流れるため、自宅から送電線へと電力を送れなくなり、売電出来なくなるといった事態に陥ります。

電圧上昇抑制機能

今後同じ系統内のご家庭で太陽光発電システムの導入が進んだ場合、電力会社からの電力の消費量は減っているのに、供給量ばかりが増えていくという状況が発生し、 売電ロスが発生することが懸念されています。

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